牧野富太郎の本を読んでいたら、「不許葷酒入山門」という 見出しのエッセイに出会いました 。

数年前 近所の 応永寺という寺の入り口にこのような碑が立っていて、意味はおよそ見当はつくものの、「葷」の字の読みも意味も分かりません 。気になっていたのですが、怠けて自分で調べはしませんでした。

 富太郎 先生によれば 葷は、クンと読むのだそうです 。臭気、 辛味の強い菜を言う そうで、精がつき、従って煩悩のもとになる。ということのようです 。なるほどね。 遅まきながら 漢和辞典を見ると 、この臭気と辛味の野菜は辞書によって色々 バラバラ 五葷とか五辛とか言うそうです 。ある辞書では「葷酒」臭みのある野菜と酒。 肉類と酒。としているものもありました 。3冊 見たうち 肉が入っていたのは一冊のみ 、入っていなくても当然含むと考えるのが一般的かもしれません 。五葷については 、にんにく、 行者にんにく、 ニラ、 生姜 、ノビル、らっきょう など、 ちなみに 見出しの碑文は「葷酒山門を入るを許さず」とでも読むのでしょう 。応永寺の「禁葷酒」はそのまま「葷酒は禁ず」 この 応永寺は、この辺りでは珍しいくらい 立派な 山門を持っています 。住職に数年前 聞いたところ 一時カイコ や 麻で潤ったときがあったとか。どちらも 今はほとんど0 状態です。