いま、耕作をしていない畑にこの野草があちこちに咲いています。はじめ見たときは薄い緑の花か、と思いましたが薄い黄色でした。いずれにしても珍しい色です。名前を調べるとアキノノゲシのようです。高さは2mくらいになります。図鑑にはホソバアキノノゲシというのもあるといっています。葉の形はよく見なかったので、夕方近く確認してきました。
図鑑に陽光がないと花をとじるとあるように、すでに花は閉じていました。葉の形は細長い葉でしたから、ホソバアキノノゲシのようです。細葉でないほうの葉はアザミのように深い切れ込みがあるのだそうです。

 

我が家の庭に毎年おびただしいケイトウが発芽します。鶏のトサカのような花がこぼれダネとなって発芽するのです。発芽率がとても高いようです。大部分は小さいうちに抜かれてしまいます。ここに写っているのは運良く残ったものです。そんなわけでケイトウは群落になることがほとんどです。

鶏頭の十四五本もありぬべし  正岡子規

ケイトウを見るといつもこの句が浮かびます。子規が病床から庭に咲く花を俳句としてスケッチしたものです。とても有名な句ですし、何の虚飾もなく眼前の小宇宙を表現したすばらしい句です。しかし当時は、周囲や本人でさえ秀句とは思わなかったそうです。山本健吉は「俳句が即興詩であるということはその本来のあり方なのだ」といっています。