長野のスーパーつるやに家人が用事があるというので、それならどこか静かなところを歩きたいと軽井沢プリンスホテルのスキー場の奥の山、矢ヶ崎山に行くことにしました。碓氷峠の旧道に掛かった古い標識から登りはじめます。
思ったよりよい道に気をよくして歩くと家人がヒルがいるという。1cmくらいのヒルだ。私も靴を脱いで調べると左足に小さなのが吸い付いている。小枝を拾って落とした。その後も家人は何度かやられた。頂上まで10分くらいと思われるところで前進をあきらめた。おとといはアブに出会って一歩も歩かずに敗退したばかりなのに。自然の脅威?には勝てません。道わきにホウキタケがでていました。
町に下りてきて役場でもらったパンフレットの農業資産の一つに千ヶ滝 湯川用水の温水路が出ていた。ここを散歩することに決めた。途中つるやに寄ったが、あまりに人の多さに何も買わずにもどってきた。

温水路は軽井沢町と御代田町との境にあり、延長1kmほどの幅広く浅い水路であった。
温水路の終端から上流側へ歩いて見ました。ここはやや広くなっています。
温水路の終端は道路をくぐるため地下にもぐります。
上流側は幅20mの開放的な水路です。
右岸には写真のように歩道があります。車は入れません。
温水路の深さは10~20cmほどです。水源は軽井沢の千ヶ滝で13.2℃しかないそうです。ここで水温を1~3℃上昇させて灌漑するのです。
ところどころ段差があり、魚道も設けてあります。
両岸は追分の別荘地ですばらしいロケーションです。
芝刈り機も全自動があるなんて知りませんでした。
観光地は好きではないので、こういう静かな散歩に適するところを見つけるのも喜びです。
この用水は1650年に武士であった柏木小右衛門が、農民として生きることに決め全財産を投じて用水を引き、新田を開発したそうです。米は増収になり小諸藩領から天領に変わり、代官が置かれたそうです。しかし、用水は火山地帯のため漏水が多く水路管理は容易ではなかったようです。粘土と真綿を重ねて漏水を防ぎ、さらに丸太をくりぬいて樋として用水を流したのです。灌漑は軽井沢町、御代田町、小諸市、佐久市488ヘクタールを潤し、昭和の改修で水道水にも使われるようになりました。このときにこの温水路も作られたようです。この地区には2本の用水があり全体を御影用水といい、この温水路は上堰といい千ヶ滝を水源とし、白糸の滝を水源とする下堰があります。