味(見)城山は上毛高原駅の駅前の山で、大道とは新治と中之条を結ぶ大道峠近くの基準点名が大道という三角点のある山です。まず、味城山。地図には味と書いてありますが、山頂にあった地元の方の書いた看板にも見城山とあります。昔の村誌にも「見」が使われているようです。半月くらい前でしょうか夕方の番組でこの山が紹介されました。それまでは見落としていたような山です。上毛高原の新幹線の駅前がいきなり藪山というのも貴重ですが、麓は蛍の里という恵まれた自然環境です。地元の掲示板でウルグアイラウンドによって作られた云々とありました。私のような凡人にはウルグアイラウンドと蛍の里がどうつながるのか判りません。政治の世界は手品のようなことをするもんです。駅の近くに駅利用者の駐車場があったので使わせてもらいました。私の歩いたコースは,はずれだったようで見城山南東の鞍部までは山仕事道と藪でした。鞍部から山頂までも荒れた尾根筋で松枯れで倒れた赤松が放置されています。 歩き始めてすぐの田んぼの中の道から見た見城山です(右)。一帯が蛍の里のようです。
田には氷が張っていますが雪がまったくありませんでした。
振り返ると三峯山が視野いっぱいに広がっています。鞍部から歩き始めた山道、朴の大きな葉などの落ち葉で山道ははっきりしません。至る所に松枯れの倒木が。 頂上が近くなると岩場が出てきました。うってつけの獣道が岩場の右側を巻くように付いていました。 広い頂上の三等三角点見城の文字が見えます。小川なにがしは、近くの小川城址の城主でしょう。ここ地は北条方と戦って小川なにがしは越後に敗走し、真田昌幸が北条方を破ったところらしく、見城というのは沼田城を見るところということでしょうか。。 頂上の一角から上州武尊山が見えます。 下山後新幹線の跨道橋の上から谷川岳の双耳峰がくっきり。 次の目的地の大道峠へ ちょうど登り口にしようとしていたところの道路脇が広くなっていたのでそこに駐車しました。止まっていた軽トラのおじさんがこんなところ登るのか、という顔で見ていました。登り始めはずり落ちそうに急だったのですが、次第に歩きやすい傾斜になって赤布を付けながら尾根上に上がりました。
北側が急な崖で尾根は細くなっています。イノシシもこんなとこは好きではないらしく、少し下に獣道がありました。 谷川連峰の万太郎山ではないでしょうか。
概して尾根筋は歩きよく、昔は人も通り、いまはほとんど獣だけが通る。 ここも松が倒れて道をふさいでいますが、松枯れではありません。たぶん台風19号で大雨で地盤がゆるんだところを、強風で根こそぎ倒れてしまったのでしょう。 ここだけだったから風の通り道だったのかも知れない。
山頂の北側は展望がよかった。武尊山
足下に新治の山里が点在します。日光白根山 尾瀬の至仏山と笠ヶ岳
尾根筋には少し雪が残っています。実は山頂のあるピークは獣道を使って下をショートカットしてしまったのです。行き過ぎておかしいと思い、戻って登ってみたら三角点がありました。急いては事をし損じる。身をもって学びました。
帰路の途中、しゃべり(囀)石の日本一という大モミを見に立ち寄りました。15年くらい前にも来たことがあるのですが記憶が薄らいでいますので見直しです。改めて見たときケヤキではないかと思いました。おもわずモミはどこにあるのだろうと周りを見てしまいました。そのくらい幹肌がケヤキのようでした。樹齢800年だそうです。先日伊賀野で見たモミの方が風格があるなと思いました。それはたぶんこちらのモミは枝があまりないからではないかと思います。切ってしまったのでしょうか。こちらは私有地、あちらは公有地、条件が違います。
後ろから見るとほとんどが洞になっていました。