川原湯温泉駅のすぐ南に三角形の山が迫っています。この山に南の大柏木の方から登ろうと計画しました。地図のピンクの線の尾根からオレンジをたどって1072m峰へ行こうというわけです。思っていた通り大場から先も車の通れる道がありました。途中ゲートがあって進入禁止とあります。ダム用の採石を取る現場のようです。左に未舗装の道があります。それをたどってクルマの行けるところまで行ってそこから歩きました。ピンクの道を歩いているつもりでしたが、あとで判ったことですが実際は黄色のように歩いたのでした。黄色とピンクの交わったところは古い道があり、「山」と書いた石柱があり、二五二八と番号がありました。帰りにもう一度ここを通ったときに気づいたのですが、脇に標識のようなものが落ちているので拾い上げると「つばくろ峠」と書いてありました。下の地図の赤線で囲ったところは私の現場を見ての想像で書いた採石現場です。つばくろ峠から赤線まではほんのわづかで10分と掛からない距離ですが予感したとおり、歩いてきた尾根はここですっぱりと切れ落ちていて50m以上のほぼ垂直の崖となっていました。私のたどろうとしていた尾根(道)は失われてしまったのでした。このときの私の実感は「神をも恐れぬ人間の行為」です。

 

車を置いたところは使わなくなった施設を解体してしているところでした。見てはいけないものを見てしまった。という気がしました。

一歩尾根にはいるとイノシシか熊とおもわれる糞がありました。まだ何日もたっていないようです。

糞の周りはミズナラの実がたくさん落ちていました。

川原湯を見下ろせる尾根に上がるとものすごい北風と草津の展望です。

尾根は割と歩きやすい、昔は里人が使ったかも知れない。

途中から原石山が見えてきた。悪い予感がする。私の目指した山は原石山だったのだ。尾根の北側は垂直に30m位切れ落ちている。

悪魔が大きな斧で地殻を断ち割ったところ。ではなく、右に作業員がコンクリートを打っていた。

地獄の底、ではなく遙か下を超大型ダンプが通る。採石を取っていたときはこの方向に採石を満載して通ったのだろう。いまは空荷で通るということは何をのせて空で帰ってきたのだろう‥。

ここがつばくろ峠、道が見える。

丸岩が隣だ

ほんの数年の使用でお払い箱、強者どもが夢のあと。