きょうは、日の出前の最低気温が、今冬初めてプラスになりました。一日とても温かい日和でした。
冬の植物といえば、ほとんどが、葉を落とすか、地上部が枯れてしまいます。しかし、少数の草花で冬でも葉をつけているものがあります。それは、もともと寒さに強い性質だということもいえますが。冬はやはり植物にとって、過酷なな環境といわなければなりません。
草花はそれぞれいろいろな工夫によって冬を乗り切ろうとしているようです。ナンテンは常緑樹で葉が赤くなります。しかし、常緑樹ですから落葉しません。カワラナデシコは草本ですが、枯れずに葉を赤くしています。ほかにも赤い葉を、つけ続けている草花は結構あります。葉が赤くなるのは、紅葉と同じメカニズムで、緑色の色素である葉緑素が冬になると、日光でアントシアニンという赤い色素に変わるからです。紅葉はその後落葉してしまいますが、それは、葉と枝の間に、離層が出来るからです。
冬でも葉が付いて赤くなっているものは、光合成で作られたでんぷんを葉に蓄えて、糖度をあげることで凍結するのを防いでいるそうです。離層が出来ないので葉は落ちません。 葉を赤くしなくても寒さから守る工夫をしているものに、バーバスカムがあります。細かい毛がびっしりと生えています。オーソドックスなものは古い葉で新しい葉や新芽を保護しているもの。太陽の光をたくさん集められるよう葉をロゼット状に開いているものなどさまざまです。
ナデシコの紅葉
ナンテンも赤い。太陽の当たりにくい奥のほうは、緑のまま
ヒマラヤユキノシタ
カンパニュラ
ラムズイヤー、葉は厚手でふわふわ
バーバスカムも同じくビロードのような厚い葉
クリスマスローズ、古い葉はまだ切り取らない。新しく出てきた新芽を寒風から守ってもらう。
二ゲラは寒さなどへいっちゃら、葉をいっぱいに広げている。
ポピーは普通ロゼット状で越冬する。
これは、込み入って広げられないようだ。