破風岳、土鍋山と花楽の里
移動性高気圧が来てようやく安定した晴天が来たので展望のよい山に行きたいのと、腰痛のリハビリにあまり無理のない山ということで万座の奥の上信県境上の破風岳に決めました。しかし、ここだけでは物足りないので西に続く土鍋山と併せて歩くことにしました。帰路はちょうど昼時だったので草津の東方、暮坂峠近くの花楽の里で食事をして花も見ようということにしました。
毛無峠(中央やや左)と破風岳(右)、土鍋山(左)
万座から県道466,112を辿ると毛無峠に着く、行き止まりだ。笹の原が中心で大きな木がないから展望がよく、風もよく通る。リモコンのグライダーを操る人も多い。ライダーも多い。無線をやる人も。何をやるにもいい場所かもしれない。
この日は、一眼レフの大きなザックを担いだ人とは破風岳の山頂で、県境走破を目指す人とは土鍋山の山頂で、ハバチ(葉蜂)を採取する方とは下山路でそれぞれ楽しい会話のひと時を過ごした。
毛無峠から浅間山の噴煙
峠から30分くらいで破風岳山頂
展望は最高、白馬岳から槍ヶ岳まで、戸隠、横手山から白根、榛名、浅間隠、浅間と360度の展望だ。
山頂を後に西隣の土鍋山に向かう。分岐には夥しい標識が。これもこのコースは、以前は激しい藪山コースとして知られていたので登山者の前途への不安を表しているのだろう。「遭難多発地帯」の文字も見られる。ここから先道はしっかりしているものの、笹が生い茂りわずかな距離だったがズボンはびしょびしょになってしまった。
土鍋山山頂直下
山頂から破風岳
分岐から土鍋山まではコメツガやシラビソの針葉樹の香りが心地よく、林床にはゴゼンタチバナの赤い実が季節を感じさせる。
小串鉱山跡、硫黄を採掘し1970年代に閉山したらしい。
知人に聞くとこの鉱山がまだ稼動していたときは、群馬県一辺境の小学校があったそうです。当時はそれなりの人口を抱えた集落があって賑わいもあったのかもしれません。
峠には鉱山方面の道の入り口には立ち入り禁止の掲示がされていて鎖やロープが張ってあります。貴重な遺産だからこそここだけを目的に来る人もいるようで、県や自治体は若干の安全策を講じて一部だけでも開放してほしいと思いました。金銭面で開放が困難なら、入り口に沿革、説明などの掲示があるだけでも訪れた人の関心を高めるのではないかと思います。
峠とリンドウ
長野県側からの卓越した風がグライダーに最適だ。
暮坂峠の花楽の里、私が好きな花園だ。
どこでも花が少なくなるころにここでは一番盛んに花が咲く。
秋にスイートジョーパイが壮観だ。今頃は例年アサギマダラが見られるのだが今年は少ないらしい。南西諸島からの長旅が天候不順で困難だったのだろうか。
そういえば、今日帰路万座の近くで私の車のボデーにぶつかってきたアサギマダラは無事だったろうか、パチンと音がしたのだが。